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モリカケ問題の,そもそも何が問題なのかを思い出そう

2017年度も今日で終わり.明日から2018年度ですね. あっという間の1年でしたし,もっと言えば2018年も4分の1が終わったことになります. そんななか,元国税庁長官である佐川氏の証人喚問をするなど,いまだにモリカケ問題の一つ森友学園問題は盛り上がりを見せています. ネットニュースでも,コメント欄なんぞを見ていると政府擁護派と批判派がシノギを削っておりまして,この国のなかなか醜い姿を拝むことができますね.反吐が出ます. ここで本件における「そもそも」の話をしてみましょう. 擁護派も批判派も,この「そもそも」の部分をすっ飛ばして,「安倍愛し」「安倍憎し」でいがみ合っているようですので. 過去記事でも繰り返しておりますが,この事件は政治に限らず,組織運営とか会社経営ではよくある出来事です. よくある出来事だけど,バレたらヤバい事なので,普通はバレないようにするものです. で,それがバレちゃったので,その火消しをしている段階なんですね. 私としては,バレちゃいけない事なのにバレちゃって,しかも,スマートに火消しできていないことをもって安倍政権は無能と考えています. こんな集団がまともに内政や外交ができるわけがない. ましてや,北朝鮮問題とかデフレ不況問題とか災害復興問題などの喫緊の課題を抱えている日本において,モリカケ問題なんかで右往左往している政権は害悪でしかありません. 事実,安倍政権はこれら喫緊の課題に何一つ善処できていないことがそれを裏付けています. 早く退陣させないと,もっと大変なことになる. モリカケ問題について,政権擁護派はドヤ顔でこんなことを言います. いわゆる,「疑惑が無いことを証明するのは『悪魔の証明』だ」というやつ. ■ 「悪魔の証明」迫られた安倍晋三首相 対抗策は次々裏目に… ダメージ回避に起死回生の一手はあるのか? (産経新聞2018.3.24) 実のところ,安倍総理本人も「悪魔の証明」が大好きで,よくそんなことを言ってます. 流行語大賞をとっても良かったんじゃないかと思うほど頻出するようになった,この「悪魔の証明」については,過去記事でも取り上げましたように, 「彼がXであると証明できないのであれば,彼はXではない」と解釈するのは間違いだ ということ

初めてのオーダーメイド・スーツ(2)

■ 初めてのオーダーメイド・スーツ(1) の続きです. 受け取った段階で(2)を書きます,って言ってたので,故に(2). あれから1ヶ月後,予定通りお店から納品の連絡があったので,受け取ってきました. AOKIとかAOYAMAなんかの既製品と違う点ですが,これは他のネット記事と同じ月次な感想になってしまいますけど,やっぱり「作りがしっかりしている」んです. さすが丁寧に作られただけのことはある. 受け取る際に確認のため試着. まずはシャツ. って言うか,さっきまで着てたシャツとは明らかに立体感や襟のハリが違うじゃないか! いかにも高級シャツ.生地には上品な艶がある(まあ,そういうのを選んだんだけど). 私がさっきまで着てたシャツはAOKIのシャツでして,そのAOKIが出している「スリムタイプ」のなかでも更にスリム気味の「MAJI」というブランドのものなのですが,それよりも更に締まったシルエットになりました. ■ MAJI (AOKIのHPより) やっぱ,既製品のシャツは「スリムタイプ」とは言え,平均に合うように作られているんですね. 私としてはAOKIのなかではMAJIくらいしかきちんとフィットしないと思っていましたが,オーダーメイドになるとウエストや腕周りがもっと細めに仕立てられています. 見た目ですけど,体型に沿っているのでシワが少ないのが分かります. あと,帰ってきてハンガーに掛けてみたんですけど,立体的で厚みが違いますね.こいつだけ他のよりスペースをとってきます. これがオーダーメイドのシャツか・・・.恐るべし. 今回,一番感動したのがこのシャツでした. 次にスラックス. 脚を入れようと手にした瞬間は,あれ? なんか大きめじゃないか? ゆるいんじゃないか? という感触だったのですけど・・. おぉ! 大腿部,臀部,腹部がぴったりジャストフィット! 店員は「基本より少し細めのシルエットにしています」って言ってましたから,履こうとした際の第一印象とは違うものですね. たぶん,私が普段買っているズボンやスラックスはウエストサイズに合わせているので,臀部や大腿部も随伴して細めになってしまっているのでしょう. 私は仕事柄も「スポーツマン体型」なので,ウエストが

ウインタースポーツの実習をする上で便利なグッズ

今年のウインタースポーツ・シーズンが終わりましたね. 冬は,私たち大学体育教員にとってはウインタースポーツの実習や研修をするシーズンでもあります. ここを乗り切るのが「楽しい」人もいれば,「苦しい」人もいます. 指導者用の研修会に参加してみますと,その中にスキーやスノーボードが苦手で好きでもないのに必要に迫られて講習を受けている人もいたりするわけで.そういう人と話していると,大変なご苦労をされているんだなぁと,いたたまれない気持ちになるものです. まあ,仕事だから仕方ない側面があるものの,こうした苦労をできるだけ抑えられるものなら抑えたいところです. 今回は,ウインタースポーツの指導をする人にとって,これがあると便利ですよ,というグッズや一工夫をご紹介します. (1)ノイズキャンセリングイヤホン 私は今年からBoseのQuietControl 30を使うようになりました.以前は,同じくBoseのQuietComfort 20を使っていましたが,使い勝手は用途次第です. QuietControl 30はワイヤレスタイプ.QuietComfort 20は普通のコードタイプです.   どうしてウインタースポーツにノイズキャンセリングイヤホンが便利なのかというと,宿泊を伴う授業や研修会によくある「相部屋対策」なのです. 同室になった人(たいていは同じ指導員や研修参加者)のイビキが凄いことがあります.こちらとしては寝不足になりますし,それを気にするだけでも大変ストレスです.その人にイビキが煩いと言ったところで,ご本人もどうにもできないのですからお互い傷つくだけです. そこでノイズキャンセリングイヤホンが活躍します. 今年,爆音を轟かせる人と同室になってしまったのですが,このノイズキャンセリングイヤホンのおかげで全く苦になりませんでした. ノイズキャンセルできるものであれば,音楽をかけなくても周囲の音を低減してくれますので,睡眠の妨げになりにくいですね. いくつか留意点があります. まず,ヘッドホンよりもイヤホンの方がいいです BoseからはヘッドホンタイプのQuietComfort 35というのも出ていますし,こちらの方がノイズキャンセル機能は強力なんですけど. 私自身これを普段使いしているのですが,ヘッドホンタイプの

それでも森友学園とか加計学園問題を議論している場合だ

世間はすっかりこのニュースで埋め尽くされてしまいましたね. 私個人としてはあんまり興味ないんですけど,時事ネタなので乗っかっておきたいと思います. 最近になって,メディアではいろいろ細かい話題が出てきていますが,これらを使って妙な憶測・推測を展開するのもつまらないので,このブログでは根本的なところから整理してみようと思います. 本件については,過去記事があるので,そちらもどうぞ. ■ 森友学園とか加計学園問題なんて議論している場合だ ■ やっぱり森友学園とか加計学園問題は議論している場合だった これらのニュースについては, 「現在の日本の置かれている状況をみれば,モリカケ問題なんて議論している場合ではない」 などと安倍晋三を擁護する発言もあるのですが,私としては,そうやって「議論」している一人に安倍晋三ご本人も含まれているようですから,きっと日本は「そんな場合」なんだと心穏やかに見ています. 考えてもみてください. もし私が日本の総理大臣で,今まさに北朝鮮だとか大規模災害だとか不況脱出だとかに取り組まないと我が国は大変なことになると本気で考えていて,しかも,モリカケ問題が本当に潔白なのであれば,自身のクリーンさを証明するものを強引にでも提出して事態の収拾に努めます. それこそ,(本当に潔白なのであれば)しょうもないデマと言いがかりに付き合っている暇はないのですから,自分が本当に取り組みたいことに集中するためにも,野党やメディアを黙らせる対応をすれば,国会でモリカケ問題とかスパコンの話で時間をとられることも少なくなるでしょう. ところが,安倍晋三はいつまでもこの話題を引き伸ばしています. 「モリカケ問題よりも大事なことが・・・」と憤る人もいますが,もしモリカケ問題での疑惑が本当だったら,安倍政権では北朝鮮だとか憲法改正などと言ってられる事態ではなくなります. まともな政治家じゃない人達に,日本の有事や憲法を任せてられないからです. だからモリカケ問題はモリカケ問題として,徹底追求するのが野党政治家やジャーナリストの仕事です. 想像してみてください. あなたがタクシーに載ったとして,もしその運転手がチンパンジーだったらすぐに降りますよね. 間違っても「今は早く目的地に着くことが優先だから,運転手がチンパンジーかどうかを気

もう一度,森友学園問題をまとめてみた

昨日記事を書いた後にも,これに関するニュースが続いています. いわゆる森友学園問題です. たとえばYahoo!ニュースには,ネット閲覧者らが書き込める「コメント」の機能がついていますが,そこでは様々な議論が展開されています. なんだかデタラメな議論も混ざっているので,ここで改めて森友学園問題を整理してみましょう. なお,前回記事と, ■ やっぱり森友学園とか加計学園問題は議論している場合だった 過去のまとめ記事はこちらです. ■ 森友学園問題をまとめてみた 過去のまとめ記事でも書いたことですが,この問題で最も重大な部分は, 「なぜ,9億5600万円の土地が1億3400万円で購入されたのか?」 ということと,最近になって出てきた問題として, 「なぜ,決裁文書を書き換えたのか?」 ということです. 土地売買に政治家が関わったことを問題視したり,それに対し「土地売買に政治家が関わること自体は問題ない」などと論争になっていることも見かけますが,こんなことどうでもいいことです. この問題の本丸は,土地が不当に安く売買されたことと,そのプロセスに大きなパワーを持った人物の関与が見えること,そして,不可解な決裁文書の書き換えが行われたことです. 約8億円もの値引きが可能だった理由として妥当なものは, (1)事情があって,この土地だけ安い (2)安く購入できるようにした人がいる ということになるでしょう. (1)については,籠池氏は「ゴミが埋まっているから」という理由を挙げて交渉していましたが,後にこれはデタラメであったことが判明しています. しかも,この「ゴミが埋まっているから値引きしろ」という要求については,交渉相手である近畿財務局は,当初「そんなこと言われても困ります」と突っぱねていたようです. ところが,最終的にはこの要求が通って約8億円の値引きに成功します. つまり,無理筋だった要求を通した,(2)の人物がいる可能性が非常に高いわけです. ※詳細は 前回記事 をどうぞ. (2)の人物としては,問題発覚直後である昨年に有力視されていたのが, ・安倍晋三(および昭恵夫人) ・松井一郎(および橋下徹) ・稲田朋美 といった面々でした. 今では,安倍晋三および昭恵夫人が非常に有力視されておりますが,私

やっぱり森友学園とか加計学園問題は議論している場合だった

結果的に,そういうことになりました. もう1年前の記事になるんですね.過去記事でもこんなことを書いていました. ■ 森友学園問題をまとめてみた ■ 森友学園とか加計学園問題なんて議論している場合だ ハンフィントンポストが一連の経緯をまとめています. ■ 《3分でわかる》森友学園、財務省の文書「書き換え」疑惑をイチから振り返ってみました (HaffPost 2018.3.12) 鑑定価格よりも安い価格で国有地が払い下げられ、その経緯が問題視されてから約1年。これまで財務省は「価格を提示したこともない」「いくらで買いたいと希望があったこともない」などと国会で説明。決裁文書のコピーも提示した。 ところが、国会に示された決裁文書が「書き換えられた疑いがある」と3月2日に朝日新聞が報道、取引をめぐる決裁文書にはもともと「価格提示を行う」などの文言があったと伝えた。 一連の報道を受けて3月12日、財務省は「決裁文書の書き換えがあった」と認める方針だ。 ウィキペディアにもまとまっています. ■ 森友学園問題 (wikipedia) やっぱりこの問題はクロだったし,安倍晋三も,この事態を終息させることができない政治家でした. 「現在の日本の置かれている状況をみれば,モリカケ問題なんて議論している場合ではない」 などと言い出す安倍信者もいますが,現在の日本の置かれている状況をみれば,モリカケ問題すら政治的手腕によって終息させられない安倍晋三こそが,我が国が抱える最大のリスクです. 今回,「決裁文書の書き換え」という致命的不祥事を認めてしまったので,あとは,この始末の責任をどこにもっていくのか? という話になります. 現時点(3月12日夜)では,政府は「一部の官僚が勝手にやったこと」というシナリオで着地させたがっていると受け取ることができます. ただ,決裁文書の書き換えという極めて重大な作業を,「官僚が勝手にやった」とするには,それ相応の動機が求められます. つまり,「9億5000万円の土地を,1億3000万円で売りたくなった理由」です. これを捻り出せれば,一応は終息に向かうものと思われます. 話をおさらいすると,ゴミの撤去費用として8億2000万円かかるとされており,だから9億5000万円が1億3000万円になったという理屈だったの

F2後継機の国産開発断念に見える日本の研究者事情

先日出てきたニュースですが,あまり取り上げられていないので意外です. これのこと↓ ■ F2後継機の国産断念へ 防衛省、国際共同開発を検討 (朝日新聞2018.3.5) 防衛省は2030年ごろから退役する航空自衛隊の戦闘機F2の後継機について、国産開発を断念する方向で最終調整に入った。今週中にも米政府に対し、日本が必要とするF2後継機の性能に関する情報要求書(RFI)を提出し、米企業からの情報提供を求める。防衛省は今後、国際共同開発を軸に検討を進めるが、米国製の最新鋭ステルス戦闘機F35Aを追加購入する代替案もある。 ちょうど1年前に「国産か?共同開発か?」ということで話題になっていたのですが,その決定がそろそろ出る頃だと思っておりましたところ,どうやら共同開発することで決定したようです. 国産を期待していた日本の航空機ファンや,ウヨク系の方々はがっかりしていることでしょう. これについては,もちろん小野寺防衛相は否定しており,お定まりに産経新聞が報じています. ■ 「国産断念との事実はない」F2後継機開発で小野寺五典防衛相 (産経新聞2018.3.6) 小野寺五典防衛相は6日の記者会見で、航空自衛隊のF2戦闘機の後継機に関し、同省が国産開発を断念したとの報道について「現時点でどのような判断を行うかは何ら決まっておらず、国産開発を断念したという事実はない」と述べた。防衛省が米国や英国の企業に行った情報提供依頼(RFI)は「さまざまな情報を収集する一環で、決してこれをもって国内開発を断念したことが決まったわけではない」とも強調した。 そりゃそう答えるしかないですからね. 建前としてはその通りなのでしょうし. ですけど,「国産は断念するらしいよ」って話題が出て来るにはそれなりの理由があるわけで,産経新聞以外の朝日・読売・毎日の見解は同じです. 例えば読売新聞はこんな感じ. ■ F2後継機、国産断念へ…採算面で疑問視する声 (読売新聞2018.3.6) 防衛省は、航空自衛隊のF2戦闘機の後継機について、国産開発を断念する方向で調整に入った。複数の政府関係者が明らかにした。防衛省は国内防衛産業の技術力を維持する観点から国産開発の可能性を探っていたが、巨額の予算がかかることなどから、今後は国際共同開発を軸に検討を進める。