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美人の評価基準は時代とともに変わっているのか?
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7月後半は醜い話が続いたので,ここでちょっと美について考えてみたいと思います.
美人の基準についてです.
ふと考えることがあるんですけど,今私達が使っている日本語は,江戸時代や平安時代でも通用するのでしょうか?
日本に限らず,タイムスリップを描いたSF作品などでは,現代人が中世や古代の人々と普通にしゃべっています.これは本当に可能なのか?ということ.
いろいろ調べてみんですが,皆様ご案内の通り「書き言葉(文語)」は全く違いますが,「話し言葉(口語)」については類似点が多いということです.
標準語で「いいね!」という表現は,古文では「いとをかし」と書かれますが,あくまでこれは文語であり,当時の人々は口では「いとをかし」とは言わずに,実際には「いいね」と口にしていたであろうというのです.
それでも,発音の仕方は違っていたとされ,ウィキペディアあたりで調べたらこんなのが出てきます.
■中世日本語(wikipedia)
ただ,本当にそんな発音をしていたのかどうかは,録音テープがあるわけじゃないので不明です.
これと同様,現代と比べたら「きっと違っているんだろうけど・・」というものに美の基準があります.
それも人に対する基準,典型的なのが「美人」の基準です.
これもネットで調べてみたら,わんさかヒットします.
例えば,平安時代の美人の基準はこういうものだと紹介されることが多いですね.
1)ふくよかで柔らかい頬
2)長い黒髪
3)小さな口
4)切れ長な目
5)鼻筋が通っている
これらに加え,平安絵巻に描かれる女性の姿がこんな感じなものだから↓
平安時代は「ぽっちゃりおデブさんが美人だった」という評価をされることがあります.
時代はさらに下って江戸時代であっても,「美人画」として描かれる女性はこんな感じ↓
これをもって,江戸時代の美人の条件が語られることがあります.
1)ふっくらとした白い肌
2)面長
3)小さな口
4)切れ長の目
5)鼻筋が通っている
おや? 平安時代とそんなに変わらないではありませんか.
1000年くらい経っても,少なくとも日本の美人の条件は大きく変わるものではないようです.
ここでまた考えさせられたんです.
でも,これは「『絵』だ」と.
しょせん,女性を描いたイラストだろうと.
冒頭で述べた「文語」と「口語」の違いのように,絵で表現される美人と実際の美人には違いがあるのではないか.
さらに言えば,絵で表現される美人は時代とともに変化するものの,実物の美人の評価は時代の影響を受けにくいのではないか.
つまり,上で示した平安時代の紫式部も,江戸時代の寛政三美人も,日本人が考える「美人」を象徴的に描いたものであって,美人としての実像をそこに描いているわけではないのではないか? ということです.
実際,現代における「イラスト」として日本人が美人を描いたらこんな感じになります.
基準がよくわからないので,こういうウェブサイトを参考に,私も知ってるキャラクタを以下に示しました.
■美人アニメキャラ図鑑【完全保存版】(NAVERまとめ)
たしかに「美人」っぽいけど,これがそのまま現実の世界に現れても困ります.
これらは「美人」という象徴としては了解できますが,「美人ではない」のです.
というわけで,実物をそのまま写し出す文明の利器,「写真」を用いて検証してみましょう.
ネットを調べればたくさん出てきます.
江戸時代から明治にかけて「美人」として評価されているのが,例えば以下のような人たちです.
まず,徳川幕府最後の将軍,徳川慶喜の正室「一条美賀子」.
美人として有名だったこの奥方様.
絵ではこんな感じ↓
写真ではこうなります↓
普通に現代の女優にいそうな雰囲気がありますね.
どっかのドラマか映画で見たことがある女優に似ている気がするのですが,いかんせん芸能人に疎い私は思い出せません.
※後日,あぁこの人だと思い出しました.こちらです↓
■雛形あきこ(サンズエンタテインメントHP)
もう一人徳川家に嫁いだ人を示しましょう.
仁孝天皇第八皇女であり徳川家茂の正室「和宮親子内親王」.
絵ではこんな感じ↓
写真ではこうなります↓
しゃ,しゃ,お写真の写りが悪いようで・・・.
そうなると,「美人」についてこう考えることもできます.
この人たちは徳川家に嫁いだ女性ですよね.だとすれば,
「和宮様のこと,美人だと思いますか?」
と聞かれたら,
「・・・,はい! び,美人! 美人です! 美人にしか見えませぇん!」
と答えるのが臣下というものではないか.
しかも,いろいろなネット記事を調べてみたら,昔の美人の条件には「教養がある」とか「歌や舞踊ができる」なども含まれるんだそうです.
つまり,純粋に「顔」や物理的形状だけを評価しているわけではないようです.
では,男(に限らず女も)が建前なしに自然と「美人」を要求する存在の写真を見れば,そこに時代による違いが現れるのではないかと思います.
そんな存在は一つしかありません.
「芸者」や「舞妓」です.
現代で言うところの「キャバ嬢」とか「コンパニオン」みたいなものですね.
ミスコンみたいなものも信頼できます.
こういう仕事をしている女性は,純粋に「物理的形状としての美人」が求められるのだろうし,そこで人気を博したとされる女性は文句なしの美人だと考えられます.
芸者といえば,こんなイメージがありますが・・・.
写真ではこうなります↓
美人の基準についてです.
ふと考えることがあるんですけど,今私達が使っている日本語は,江戸時代や平安時代でも通用するのでしょうか?
日本に限らず,タイムスリップを描いたSF作品などでは,現代人が中世や古代の人々と普通にしゃべっています.これは本当に可能なのか?ということ.
いろいろ調べてみんですが,皆様ご案内の通り「書き言葉(文語)」は全く違いますが,「話し言葉(口語)」については類似点が多いということです.
標準語で「いいね!」という表現は,古文では「いとをかし」と書かれますが,あくまでこれは文語であり,当時の人々は口では「いとをかし」とは言わずに,実際には「いいね」と口にしていたであろうというのです.
それでも,発音の仕方は違っていたとされ,ウィキペディアあたりで調べたらこんなのが出てきます.
■中世日本語(wikipedia)
ただ,本当にそんな発音をしていたのかどうかは,録音テープがあるわけじゃないので不明です.
これと同様,現代と比べたら「きっと違っているんだろうけど・・」というものに美の基準があります.
それも人に対する基準,典型的なのが「美人」の基準です.
これもネットで調べてみたら,わんさかヒットします.
例えば,平安時代の美人の基準はこういうものだと紹介されることが多いですね.
1)ふくよかで柔らかい頬
2)長い黒髪
3)小さな口
4)切れ長な目
5)鼻筋が通っている
これらに加え,平安絵巻に描かれる女性の姿がこんな感じなものだから↓
紫式部(土佐光起 筆) |
時代はさらに下って江戸時代であっても,「美人画」として描かれる女性はこんな感じ↓
寛政三美人(喜多川歌麿 作) |
1)ふっくらとした白い肌
2)面長
3)小さな口
4)切れ長の目
5)鼻筋が通っている
おや? 平安時代とそんなに変わらないではありませんか.
1000年くらい経っても,少なくとも日本の美人の条件は大きく変わるものではないようです.
ここでまた考えさせられたんです.
でも,これは「『絵』だ」と.
しょせん,女性を描いたイラストだろうと.
冒頭で述べた「文語」と「口語」の違いのように,絵で表現される美人と実際の美人には違いがあるのではないか.
さらに言えば,絵で表現される美人は時代とともに変化するものの,実物の美人の評価は時代の影響を受けにくいのではないか.
つまり,上で示した平安時代の紫式部も,江戸時代の寛政三美人も,日本人が考える「美人」を象徴的に描いたものであって,美人としての実像をそこに描いているわけではないのではないか? ということです.
実際,現代における「イラスト」として日本人が美人を描いたらこんな感じになります.
基準がよくわからないので,こういうウェブサイトを参考に,私も知ってるキャラクタを以下に示しました.
■美人アニメキャラ図鑑【完全保存版】(NAVERまとめ)
新世紀エヴァンゲリオンより |
風の谷のナウシカより |
これらは「美人」という象徴としては了解できますが,「美人ではない」のです.
というわけで,実物をそのまま写し出す文明の利器,「写真」を用いて検証してみましょう.
ネットを調べればたくさん出てきます.
江戸時代から明治にかけて「美人」として評価されているのが,例えば以下のような人たちです.
まず,徳川幕府最後の将軍,徳川慶喜の正室「一条美賀子」.
美人として有名だったこの奥方様.
絵ではこんな感じ↓
徳川慶喜公御簾中(月岡芳年 作) |
一条美賀子 写真 |
どっかのドラマか映画で見たことがある女優に似ている気がするのですが,いかんせん芸能人に疎い私は思い出せません.
※後日,あぁこの人だと思い出しました.こちらです↓
■雛形あきこ(サンズエンタテインメントHP)
もう一人徳川家に嫁いだ人を示しましょう.
仁孝天皇第八皇女であり徳川家茂の正室「和宮親子内親王」.
絵ではこんな感じ↓
和宮親子内親王(永嶋孟斎 作) |
和宮親子内親王 写真 |
そうなると,「美人」についてこう考えることもできます.
この人たちは徳川家に嫁いだ女性ですよね.だとすれば,
「和宮様のこと,美人だと思いますか?」
と聞かれたら,
「・・・,はい! び,美人! 美人です! 美人にしか見えませぇん!」
と答えるのが臣下というものではないか.
しかも,いろいろなネット記事を調べてみたら,昔の美人の条件には「教養がある」とか「歌や舞踊ができる」なども含まれるんだそうです.
つまり,純粋に「顔」や物理的形状だけを評価しているわけではないようです.
では,男(に限らず女も)が建前なしに自然と「美人」を要求する存在の写真を見れば,そこに時代による違いが現れるのではないかと思います.
そんな存在は一つしかありません.
「芸者」や「舞妓」です.
現代で言うところの「キャバ嬢」とか「コンパニオン」みたいなものですね.
ミスコンみたいなものも信頼できます.
こういう仕事をしている女性は,純粋に「物理的形状としての美人」が求められるのだろうし,そこで人気を博したとされる女性は文句なしの美人だと考えられます.
芸者といえば,こんなイメージがありますが・・・.
江戸の花 娘浄瑠璃(喜多川歌麿 作) |
写真元:http://corobuzz.com/archives/41618
鼓を打つ芸姑(玉村康三郎 撮影) |
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