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7月, 2016の投稿を表示しています

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シン・ゴジラを見てきてしまった

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『シン・ゴジラ』を記事にしたことがあります. ■ ゴジラの新作が出るらしい ■ ゴジラと巨神兵 私は映画館で映画を観賞する質ではないのですけど,この度ブログで取り上げた作品ですし,せっかくなので今日は休みをとって池袋まで行ってきたのです.こういう感じで簡単に見に行けるのが都会のいいところかもしれません. あらすじは既にいろんなサイトにアップされているでしょうし,ウィキペディアでも確認できました. 以降, ネタバレもある ので予めご了承下さい. とは言え,何から何までネタバレするのもなんですから,特に「ゴジラなんて見ないよ」という人がこの作品を見ようと思うきっかけになる内容にしたいと思います. 見ることを決めている人は読まないほうがいいです. 感想ですが,非常に満足しました. たまには映画館で観るのもいいですね.迫力が違います. 以前の記事でも「新しいゴジラに期待するもの」として触れていましたが,その期待通り, 「まじめなゴジラ」 をやってくれたと思います. 「少年《私》」はこれが見たかった! よくわかんない超兵器を駆る自衛隊とか,なんだかわかんない敵怪獣と戦う「ぬいぐるみゴジラ」に猛烈な興ざめを覚えていたのが25年前の「少年《私》」でしたので. 中身としては,「東日本大震災とその原発事故」をベースに,「エヴァンゲリオンのヤシマ作戦」と「巨神兵東京に現わる」を混ぜたような感じです. やっぱり今作の監督・庵野秀明にとっては 「ゴジラ ≒ 巨神兵」 でした. 以前,「 ゴジラと巨神兵 」という記事を書いたのですが,そこでそんなことを書いていたんです.ゴジラを巨神兵として描いてほしいなぁ〜って. で,完全に巨神兵でしたね.今回のゴジラ. さすがに日本全土を焼き払うことはありませんでしたが,もし今作の主人公たちの「ゴジラ凍結作戦」が失敗していたら,おそらくそうなったであろうことを匂わすラストでもありました. ゴジラの尻尾からたくさんの巨神兵が生まれ落ちようとする 描写が,そのラストシーンです. このラストシーンについてはいろいろな憶測ができますが,続編が企画でもされないかぎり,これは庵野監督なりの「ゴジラ ≒ 巨神兵」を暗喩する遊び心だと思います. 私としても続編は期待しません. 今作のサブタイトルは「現実 vs 虚

鳥無き島の蝙蝠たち(12)平賀源内

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今日は「土用の丑の日」ということで,このキャッチコピーの考案者であるとされる「平賀源内」の名前をよく目にします. この平賀源内も鳥無き島の蝙蝠の一人です. 現在の香川県・讃岐国を代表する天才であり,変人. ■ 平賀源内 (wikipedia) 典型的な「学者」で,おそらく一般人には理解されないであろう気質の持ち主です. 当然のことながら,こういう人が大学には多い. 私の母校にもそんな人がいました. いつも爪を噛み噛み,急に「魔人ブウ」みたいな奇声を発したかと思うとそのまま走り去って行くのが常. 私が大学PC室で監視業務のバイトをしていたら,突然その先生が乱入,ひとしきり「 やわらか戦車 」についての持論を大声で展開.私としては「利用者の皆様のご迷惑となりますのでお静かにお願いします」などと言える暇もなく,「はあぁ・・」と呆気にとられているうちに「それじゃボクは帰る!」と言って帰宅していくのです. たしかに天才でした.その道では凄い人なんですって. その先生になぜか気に入られた私は,よく晩飯をおごってもらえました. で,そんなある日,「なんでこんな大学に赴任したんですか?」って聞いたことがあります. 「ボクみたいな人間でも,最近は大学に職を得るのは難しいんだ.でも,ボクを採ってくれる大学は全国どこかに絶対あるので,そこから選んだ.ボクよりも天才はいる.そんな人と有名大のポストを争うほど無駄な時間はない.ボクは幸せに生きれればそれでいい.ここは好きにやりたいことがやれるところだしね.ボクの友達は(某有名)◯大に行ったけど,あいつ雑務が多くて死にそうだって言ってたよ.今じゃボクのほうが業績は上だよ.ザマミロって感じだよ.ヒャ〜ハッハッハ~(笑)」 ってテーブルを叩いて大笑いしてました.レストランの店員とお客さんが一斉にこっち見たのを覚えています. 学内に話し相手が少なかったんだと思います. 話を聞いてくれる私は貴重な存在だったのでしょう. バイト先であるPC室の女性職員さんからは, 「あの先生をつけあがらせないでください.どんどんエスカレートします」 と注意されたこともあります. いいじゃん別に民間のPCサービス業じゃあるまいし. 実際,この先生は女性達から嫌われていました. 理由は,「変な人だから」「変な声出して走って

学校教育対談(3回目)

和田慎市先生との対談も,これで3年目になります. 今回も有意義な時間が過ごせました. ※過去のものはこちら ■ 学校教育対談 ■ 学校教育対談(2回目) 和田先生は,「理想論」では語れない学校教育現場に存在する切実な問題を取り上げ,それらに正面から向かうための態度と方法を啓蒙している方です. 和田先生にはご著者があります.   ウェブサイトもあります. ■ 先生が元気になる部屋 (和田慎市ホームページ) 第1回は私と和田先生だけでしたが,第2回では私の大学時代の後輩(東京都高校教諭)とご一緒しました. そして今回は,さらにもうひとり東京都高校教諭を加えての対談となっています. 今回から参加してくれた高校教諭は,もともと和田先生のご著者の読者でした.まだ20代半ばの若手教師なのですが,着任した学校での生徒指導と職場トラブルに悩まされていた折,和田先生のご著者を手にとったのだそうです. そんな経緯があったことと,さらには前回から同席してくれている私の大学時代の後輩とかつての職場が一緒だったことから, 「その本の著者である和田先生と会ってみますか?」 と誘いましたところ,「是非」ということになったのです. いろいろな話題が出たのですが,そのなかのいくつかをピックアップしてみましょう. (1)生徒は敵じゃない 少なくない若手教師は,生徒に舐められまいとして「生徒と対決する図式」をつくってしまいがちです.生徒のことを,屈服させるべき存在と見做すんですね. そうかといえば反対に,生徒と仲良しになろうとする教師もいます. 正反対に思われがちですが,ようするにどちらも,教師である自分が生徒からどのように評価されているのかを気にしているという意味では同類です. こうなると教師にとって学校という職場はつらくなりますし,結果,生徒のためにもならない. 学校での教師の仕事はそういうものではありません. 粛々と生徒のことを第一に考えた指導を進めていけばいい.それは生徒からの評価とは関係のないものなのです. この部分は,“本質的な意味において” 絶対に世間一般からの理解は得られないところですので,なんとかして教師が(ある意味)開き直る必要があるところです. (2)良い職場環境を作ることが大事 だからといって,「ほら,

大学改革の凄惨さがニュースになっている|この国の大学はオワコンかもしれない

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ヤフー・ニュースを見ていたら,こんなのを見つけました. ■ 文科省主導の大学改革が国立大学の首を絞める (ヤフー・ニュース2016.7.24) 国立大に対する運営費交付金の継続的な削減が論文数・重要論文数の減少を招いている現状に、文科省主導の大学改革が決定的な打撃を与えそうです。新潟大教授が「年間研究費が3万円に激減」とブログで明かしました。独立法人化以前には研究費が40万円あり、以後やせ細りながらも昨年は10万円だったのに事務経費まで含めてこの金額では何も出来ません。毎年1%の運営費交付金削減は今年に限り見送られており、これほどの経費削減は文科省主導の改革で新学部創設が図られるからでしょう。地方の国立大は旧帝大などのように科研費が獲得できないでも、やり繰りして研究論文を生産してきたのですが、最終的に首が絞められたと言わざるを得ません。 日本の将来が終わってることを示す状況ではあるのですが,今更こんなこと書いても遅きに失するとはこのことです. 「研究費が少ない」なんて話,一般の人には理解されません. 世間様はこう吐き捨てるに決まっている. 「だけど大学教員って給料が高いんだろ? 我慢しろよ」 30歳の頃,私の大学教員としての給与は350万円でした.もちろん手取りならもっと低くなる. 安くはないんでしょうけど,高いとも言えないと思うんですが,どうでしょうか. たいていの「若手教員」というのはこれくらいの給与です. そこからパーマネント契約になったり,准教授や教授という職位についたりすることで給与は大幅に増加します. それも「大学による」というのが実情で,出世しても給与がほとんど増加しない大学もあります.国公立だった大学はその典型です. あとは財政難により緊縮財政に舵を切った大学ですね.ブラック大学と呼ばれるやつで,契約通りに給与が払われるかどうかも怪しい. あんまり実名出すのは控えたほうがいいのでしょうが,事例としてこんな記事もあるのでご参照下さい. ■ http://shinseikiunion.blog104.fc2.com/blog-entry-1858.html もう定年されている私の知り合いの先生が,この大学をよく知る人です.だから内部事情もよく聞きます. いや,そんなことを気にしているのではない. 大学教

都知事選と抹茶ビールの間にあるもの

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昨日は高校の同級生と納涼会. 「抹茶入りのビール」を飲ませるレストランがあるということで,そこに行ってきました. なんでも,ラジオで紹介されていたとのこと. いかにも「オシャレ」っていうところでしたよ.客もマダムや女子会,カップルが多い. まずは全員で抹茶ビールを注文. 食事もお茶っ葉を使った料理が目玉らしく,メニューを見たらどれもこれも「緑」「緑」「緑」. 宇宙人,もしくはホルスタインとかヨークシャーが食べそうな感じ. 抹茶ビールが出てくる. 案の定,緑の味がします. そして次の注文.他の皆はけなげに「ほうじ茶ビール」を頼んでいましたが,私は普通のビール. 1杯で見切りをつけました. 私には早すぎる味.こういう「 新興混ぜものビール 」は,もう少し東京に浸ってからでなければ「美味しい」とは思えないようです. 次に来たアサヒスーパードライがめちゃくちゃ旨く感じます. そのうち管楽器の生演奏が始まります. 雰囲気作りとしては良いのですが,なんせ酷い演奏です.音響も. もう少しなんとかならないものか. 同級生の一人がこの店に来る前に,興味本位でネットを使ってこのレストランの評判を調べたんだそうです. 店員の対応が悪い ことで評判だったそうです. 実際,店員はそこらへんにいる大学生アルバイトばかりでした. 手を上げても注文取りに来ないし,オーダーも間違える.でも,これは 許容範囲内 のサービスです. 取り皿を持ってこなかったり,私のズボンにビールをぶちまけても,美人でカワイイのでそれは許されます. 問題なのはそのネットの評判です. 悪いのは店員の対応ではない.この店のメニューです.そこをこそ指摘するべきなのに. そんな東京では,都知事選というメニューも酷いものになりました. ■ 2016東京都知事選 (朝日新聞) どれを選んでも「抹茶ビール」です.馬糞の塊みたいなサラダもある. アサヒスーパードライでは満足できないからって,抹茶ビールを求めるようになるのが東京なのです. オリオンビールなんか飲めるかと怒る人もいます.でも,抹茶ビールの方がなんぼかマズい. 君たちはホッピーでいいじゃないか.東京独自の酒に「ホッピー」があります. 地方の人は知らないと思いますのでこちらをどうぞ→■ ホッピー (wik

鳥無き島の蝙蝠たち(11)邇邇芸命(ニニギノミコト)

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ニニギ(wikipedia) このシリーズ第一回の「 古代四国人 」の続き,壮大な四国ファンタジーとして読んでください. 今回はズバリ, 古代四国人の一人が「邇邇芸命(ニニギノミコト)」ではないか という話です. これはつまり,天皇の祖先は朝鮮王族でも卑弥呼でもなく,鳥無き島の蝙蝠の一人だということを意味します. ■ ニニギ (wikipedia) 例の記事を書いたあとも古代日本における四国を調べてまわったのですが,ネットだけでもなかなか面白い話が落ちていました. 「邪馬台国は九州でも近畿でもなく,四国にあった」などという説をブチ上げる人もいるようで,それなりに説得力もある. ■ 邪馬台国四国説 (wikipedia) ■ 本当の邪馬台国 (youtube) 以前の記事で私は, 「神武東征で四国が出てこないのは,神武軍の拠点が四国だったから」 そしてむしろ, 「四国が九州〜近畿を制圧した物語が『神武東征』として語り継がれたのではないか」 という説をご紹介しました. その記事を書いた後,いろいろな日本神話を読んでみますと,実は「四国が古代日本統一のルーツではないか」と解釈できる話であることに気づいたのです. そして,「 四国が古代史に登場しない理由が “これ” ではないか 」と推察される点もありました. (「登場しない」のではなく,常に登場しているとも言えるし, 「書けない」 のです) もちろん私の勝手な妄想ではありますが,お暇つぶしにご覧ください. けど,妄想設定としては案外いい線いってると思うんです. (1)九州,近畿,四国の三国戦争 まず前提ですが,私は「古代日本」は以下のような状況だったと考えます. 九州北部=邪馬台国 .魏志倭人伝に出てくる国です.邪馬台国は九州北部が最も現実的で信頼できると思います. 近畿=ヤマト王権につながる大国(仮称:ヤマト国) .神武東征の目的地です. 四国=狗奴国(くなこく) .魏志倭人伝に出てくる邪馬台国に対立している国のことです. おそらく古代日本では九州,近畿,四国の3大国による権力争いが起きていたものと思います. で,結果的には四国勢が瀬戸内を平定することで終息. 最終的には近畿地方に政治拠点を移して現在(古事記編纂当時)に至る,と. 細かい話は■ 鳥

もう一回ゴジラを見てみた

7月29日にゴジラの新作が出るらしいということで,そんな記事を書きました. ■ ゴジラの新作が出るらしい その予告編の第2弾が出たようです. ■ 『シン・ゴジラ』予告2 (youtube) そのラストで,今にも熱線を吐こうかとするシーンがあるのですが, ■ ゴジラと巨神兵 でもご紹介した,「巨神兵東京に現わる」を彷彿とさせるものです. やっぱり庵野秀明監督らしい作品になっている模様.期待できます. 私がよく利用している動画配信サイトのHuluでは,今月はずっと「ゴジラ」シリーズを配信しています. せっかくなので見てみたんです. 第一作は歴史的な作品ということで特別視する部分もあって,感慨深く見てしまいます. 実際,そこを差し引いても面白い作品だと思いますよ. 敗戦直後の日本が,反核メッセージをするため「怪獣映画」という子供向け作品として扱ったのは画期的です. 一見子供向け,だけどメッセージとして強い思想と信念がある. そんな映画です. それ以降の作品については,残念ながら 見るに耐えません . 耐えて見てみましたが,つらい. 不思議ですね.どうしてこんな稚拙な怪獣映画がヒットし続けたのか. トム・クルーズ主演の戦闘機映画「トップガン」もそう.同じような気分にさせてくれます. ここ数日は私がリアルタイムで見た「ゴジラ」です. それぞれ,人生2度目の閲覧. 思い出補正もかかって楽しませてもらいました. やっぱり一番は 「ゴジラ vs ビオランテ」 かなぁ.これが私の「初ゴジラ」です. 当時小学1・2年生ごろだったかと思いますが,「科学は人を幸せにしない」というメッセージとか,「ゴジラの細胞と植物を融合させる」といった着想は,もの凄くインパクトがありました. 子供ながらに,こういう話は覚えているものですよ. 友達が持っていた漫画雑誌(コロコロコミックだったと思う)の巻頭企画に「ゴジラ」の特集があって,それを読んでどんな作品なんだろうかと胸を躍らせていたのを思い出します.なんせ「ゴジラ」ってのを知らないから. それに高嶋政伸が若い.このあとから当たり役であるドラマ「HOTEL」に出るんですよね.「姉さん事件です」懐かしいです. 平成ゴジラと呼ばれるこの作品から,ゴジラの造形が「かっこ良くなった」そうです.

大学の後輩が淫行で逮捕された

ニュース記事をアップするつもりはない. せっかく末永く付き合いを続けようと思っていたのに.なんだかがっかりです. 警察によると,女子高生と不適切な関係をもってしまったんですって. この事件を連絡してくれたのは,パクられた彼の大学時代の恩師であり,私の恩師でもある人です. その先生も,私の後輩の一人から血相変えて知らせてくれたのだとか. 研究室のネットワークは迅速ですね. 先日, 「おい,お前,あいつが逮捕されたって聞いてるか? お前,あいつと同じ所に住んでたやろ?」 って聞いてくるので, 「いえ.え? え? え? どういうことですか? タイホって「逮捕」ですよね? 全然聞いてないですよ」 って答えました. たしかに,彼は昔からロリっぽい趣味はあった.それは認める. だからって手を出すことはないだろうに・・・. でもまあ,状況を詳しく知らないし,ちゃんと事の次第を聞いてから, 「おまえ,アホやなぁ」 って言ってあげることにします. でも,内容によっては大学の先輩として厳重注意です. けど,もうブタ箱からは出てきてるはずなので,そのうち出所祝いをしなければいけませんね. 出所祝いなんてレアなイベント,なかなか出来るものではありませんから. 盛大に開こうと思います. こういうところが,例の大学を卒業した我々の悪いところです. さて,私も以前は女子高生,今は女子大生を相手にすることが多い身ですが,この身分の女性を見てその気になることはないですね.どっちかというと「ロリ好き」ではないのだと思います. 彼女達を見ても,なんというか「身内」のような気分になるんですよ. そりゃなかには魅力的な美人もいるし,周りより約100ルクスほど多めに明るく輝いてる女子はいるものです. そんな子は,モデルやタレントになったり,キャビンアテンダントや女子アナになったりしています. けど,そんな子を前にしても「姪っ子」を見ているような感じです. 当たり前ですが,年々その傾向は強くなっていきます.今の大学1年生なんか,子供としか思えない.ましてや女子高生なんて子供も子供. でも不思議なのは,自分自身の感覚としては,その年齢からそう違っていないということです. 大学1年の頃,俺もこんな感じだったかなぁと懐かしむ.その時点で既に歳を

鳥無き島の蝙蝠たち(10)やなせたかし

高知県出身の漫画家はたくさんいて,「 まんが甲子園 」というイベントがあるくらいです. そんな高知県の漫画家ですが,知名度でいえば「やなせたかし」が一番かもしれません. 「 アンパンマン 」の作者として有名です. ■ やなせたかし (wikipedia) やなせたかしの代表作である「アンパンマン」ですが,私は絵本もアニメもほとんど見たことがありません. 高知のテレビ局も「それいけ!アンパンマン」を子供が見やすい時間帯に放送していませんでしたし,私の周りの子供たちもアンパンマンをあまり知らなかったと思います. そんな私たちがアンパンマンを見つけたのは,アンパンマンが有名になってからでした. 全国的に有名になったからってんで,高知でも子供が見やすい時間帯に見せるようになったんじゃないかと思います. ですけど,既にその頃には小学校でも高学年になっていた私は,低年齢層向けのアンパンマンを見ることはなかったんです. でも,その主題歌である『アンパンマンのマーチ』は,メッセージがシンプルであることもあって記憶への定着力が半端ない.しっかり覚えています. よく,教育論で「論語の素読」が勧められますよね. その時に意味がわからなくても,何度も反復して読み上げていることで,ある時その意味がパッと景色が広がるように理解できてくる. 教育とは元来そんなものであり,すぐさま効果を得られるようなものではないのだ.そんなことを表現するためにも引用される話です. 「アンパンマンのマーチ」にもそんな力があります. シンプルでありながら,その強烈なメッセージは子供の頃には意味不明であっても,大人になればなるほど深みを増します. その歌を口ずさむ年齢によって,それぞれ異なる意味を持つと言っても過言ではない. 私の友人に小さい子供をもつ親がいるのですが,あらためて「アンパンマンのマーチ」を聞くと涙が出てきた,思わず目の前にいる子供を抱きしめたそうです. ■ アンパンマンのマーチ (youtube) そうだ 恐れないでみんなのために 愛と勇気だけが友達さ 何が君の幸せ 何をして喜ぶ わからないまま終わる そんなのは嫌だ 忘れないで夢を 零さないで涙 だから君は飛ぶんだ どこまでも そうだ 恐れないでみんなのために 愛と勇気だけが友達さ ああア

大学教員になる方法「学生編」

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我々大学教員は,本務校以外でも授業をやることがあります. 非常勤講師というやつです. この仕組み.知っている人は知っている.知らない人は全くもって意味不明. まあ,それでもとりあえず聞いて下さい. その非常勤先の授業中.授業はスポーツ実技のテニス. リーグ形式の試合をやっているなかでゲームの順番待ちをする学生との一コマです. 「先生はここの大学の先生じゃないんですか?」というところから始まって,何気なく「将来の進路」の話をしました. どうやらその学生は大学教員,もしくは研究者になりたいとのこと. どうすればいいのか全然分からないので,何かヒントになるようなことがあれば,と聞いていきました. 「ネットでググったらいいよ」と言えば,私のブログ記事に行き着くかもしれないのでそれでも良かったのですが. ■ 大学教員になる方法 彼にも言ったのですが,はっきり言って「運」なんですよね. たまたま自分の専門と合致したポストが空いて,タイミング良く転がれば着任できるというものです. 狙ってなれるものではありません.狙えるだけの実力があるのであれば,他の仕事をしたほうがいい. しかも最近はかなり不安定で薄給な世界で,場合によってはブラック企業以上の過酷な職場が待っています. ■ 「教職員用」危ない大学とはこういうところだ あと,大学教員を目指している人の少なくない数が自殺しているのではないかとされています. ネット等で調べればそんな記事やデータが出てきますが,実際のところは分かりません. でも,精神的にかなり追いつめられる状況にはなるようで,それでドロップアウトしていく人はよく目にします. ですから,意外かもしれませんが,大学教員をやっている人ってかなりメンタルがタフです. もしくは,ややエキセントリックな性格の人,ある意味鈍感な人っていうか,そういうちょっと変わった人が生き残ることになる. これは,大学教員になるためのハードルが高く,そして安心して仕事をしていられない環境がそうさせるのかもしれませんね. それでもこの仕事に就きたいと思うのは, 1)仕事が楽 2)研究活動ができる というところになるかと思います. ただ,注意してほしいのは「仕事が楽」について. 「大学教員は仕事が楽で,のんびりやってられる.で

続・沖縄基地問題を諦める:私と同じ認識を示した某女性歌手への保守系論者の反応

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これは先日の選挙とは関係ない話ですが,選挙関連の報道番組で興味深い一件があったので触れておきます. 私はTVを持っていないので,報道番組と言ってもネットで見ることになります. そのネットの保守系メディアとして有名なものに,「 チャンネル桜 」というのがあります. 普通の人が見たらビックリするような内容の番組を作っているメディアです. いわゆる「保守系論者」を専門的に集め,私に言わせれば「ウヨク」の広報をしているかのような存在. まさに「 素人にはオススメできない 」メディアなんです. そんなメディアが作った報道番組を「ユーチューブ」で見ることが出来るのですが,選挙とは直接関係ないトークの一幕で,興味深い状況を見ることができます. 以前,私はこんな記事を書いたことがあります. ■ 沖縄基地問題を諦める ■ ウヨクの知能を諦める 以下,ちょっと長くなりますが,その抜粋. どうして沖縄基地問題を「諦める」のか? それは,今回のニュースに対する意見・コメントにの中に「大変痛ましい事件だったことは確かだが,日米同盟堅持のため沖縄の米軍駐留はやむを得ない」という内容が結構多いことです. (中略) さらには,「今回事件を起こした犯人は,米軍とは関係ない」って言う意見もあります. こいつら何なんでしょう,沖縄に巣食う外国人を何故にここまで擁護できるのか不思議でなりません.(■ 沖縄基地問題を諦める より) よく,「実は,沖縄の在日米軍の犯罪数は少ないんだ」とか「以前よりも減っているんだ」などと言い出す人がいます. そんなネット記事もあります. (中略) どうやら気が狂っているようです.ご愁傷様です. 「日本人よりも検挙数が少ないから,米軍を沖縄に置いても大丈夫なんだ」などと,本気で言いたいのでしょうか? 耳を疑います. こんなこと言っている時点で,彼らは「右翼・保守」ではない.ましてや愛国者からは程遠い存在です. 「数値」が問題ないなら外国人を受け入れてもOK.民族の理念や慣習なんて「理性」で考えたらなんとでもなるさ.だって,いつか世界は一つになるんだから.国境や民族なんて関係ない.一人びとりの人間として考えるべきだ. ということでしょ? これは左翼の発想です.(■ ウヨクの知能を諦める より) そんな話を「保守系(ウヨク)

選挙における「高齢者 v.s. 若者」は本当か?

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選挙の話をしたくないと言いつつ,今日も一つ. 以前から気になっていたことについて,今回から「18歳選挙」が始まったこともあり,ネット情報だけではありますがちょっと調べてみたのです. いわゆる「高齢者 v.s. 若者」という図式. 「政治家は,選挙で投票率の高い高齢者を優遇する政策(年金,介護etc..)で票を獲得しようとする」 それ故, 「若者が選挙に行かないと,ますます高齢者ばかりが得をする政策が展開される」 だから, 「若者よ,選挙で自分の意志を示さないと,高齢者のいいようにされるぞ!」 というもの. でも,どうしても腑に落ちなかったんです,この考え方. だって,高齢者は自分の子供や孫のことを考えるものでしょう? 自分の子供や孫のことを第一に考える人だってたくさんいます. 人間,そして動物としての欲望のままに振る舞えば,子孫繁栄のことを考えるのが爺さん婆さんだと思います. そんな高齢者が,自分の世代だけに都合のいい政策を選択するのか? そもそも,現在の高齢者がその政策の恩恵を受ける頃には自分は死んでいるかもしれない.そんな感覚の人だっているでしょう. だとすると,高齢者が選んでいる「高齢者優遇政策」というのは,自分たちのおかれている境遇を介して,今の40代〜50代の人々のためを思って選んでいるとも考えられます. だから調べてみました. 「政治家は,選挙で高齢者を優遇する政策で票を獲得しようとする」 という根拠を. 結論としては,明確にそれを示す根拠やロジックは「ない」んです. 政治家が高齢者優遇政策をする理由として,例えばこんな意見が落ちていました. ■ 牙を見せ始めた「高齢世代優遇政治」の暴走 (ウェッジ, 2012.5.16) 以下,抜粋しながら反論していこうと思います. 一般的に、政治家にとっては、次の選挙に勝つことが何よりも重要であり、そのためには、相手候補よりも多くの票を獲得しなければならない。したがって、まだ生まれてもいない将来世代や選挙権を持っていない世代よりも、選挙権を持っている世代、特に、そのなかでも投票率の高い高齢世代を優遇することになり、政治家や各政党にとっては、自分たちへの支持を拡大するためには、他の世代の負担を増やしてでも高齢世代を利する政策を多く提案するインセンティブが強

今日は参議院選挙

今日は参議院選挙.先程から選挙のニュースを眺めています. ですが,私は選挙そのものに関心がないので,むしろ選挙結果を本質的に左右することになる学校教育とか大学の在り方,サヨクやウヨクについて情報発信することに重きをおくことにしています. 世の人々の洞察力や批判的思考能力をある一定水準維持することが大事です. 選挙結果というのは,そうした国民の政治に関する思考の結果なのですから,政治家を選び,それを批判するための能力が求められます. ところが,しばしば見受けられるのは「支持政党を応援するため」に投票するバカがいることです.これはサヨクとウヨクに多い. こういう連中の合言葉は, 「選挙に行かなかった奴は政治に口出しするな」 です. この手の思考の根源にあるのは,選挙で投票することが政治参加だと思っていることです.多数決絶対を掲げる典型的なバカですね. 選挙結果(勢力図)がそのまま政治的決定に反映されればいいのに・・,と考えていることに違いはありません. ぶっちゃけ,選挙結果なんてどうでもいいのです. 問題となるのは,議会で何が話し合われて,どういう手順で政治的な決定が成されていくのかということです. ここが機能していればそれなりにやっていけます. ですが,「支持政党を応援するため」に投票したい人がたくさんいます.投票とは,支持政党を礼賛することと同義だと見受けられる現象まである. これは,政治がスポーツ化してきたことによります. ■ 井戸端スポーツ会議 part 19「スポーツ観戦のような政治観戦 その2」 そういう意味で,今回登場した「支持政党なし」という政党は興味深い現象でした. 支持したい政党がないから,「支持政党なし」と答える人がいるものと思われます. 政党は,支持しているか否かで評価するわけではありません.バカはここを理解しない. 実際,こんな記事があります. ■ 「支持政党なし」議席獲得の可能性 総務省は今回、同党の略称として「支持なし」「支なし」も認めるとし、混乱に拍車がかかるのは必至。佐野代表に聞くと、 「党の結成は13年7月。世論調査で『支持政党なし』の有権者が非常に多く、そうした方々の受け皿になりたかったのです。『間違って投票する人もいる』との声もありますが、その方の思いは間違っ

「危ない大学」を増やさないように

この2日間,ツイッターだとかフェイスブックだとかを介して, ■ 「教職員用」危ない大学とはこういうところだ ■ 大学教育を諦める へのアクセスが高まっています. アクセス数が増えたからといって私に利益があるわけではないのですけど,こうした記事に注目してくれることは嬉しいものです. 記事を世間にご紹介してくれた方々,ありがとうございます. これからも清濁合わせた記事を書いていきたいと思います. 明日はいよいよ参議院選挙. 私の書いている記事が少しでも選挙の結果に影響するようであれば,これ以上の喜びはありません. 一連の記事でも書いているように,「危ない大学」が増えることは日本のためになりません. 大学とは,文明の発達に伴い腐敗してゆく人間の「大衆性」を是正するところにその使命と存在意義があります. ■ 鳥無き島の蝙蝠たち(4)空海 ■ この国難をなんとかするために大学教育 そして,この問題の最も厄介な点は,「危ない大学」が増えることを望んだのは大学当局であり,なにより国民自身だったことです. 危ない大学が増えて競争させれば,各大学に危機感を与えることになるから教育サービスが向上するのではないか,というものでした. まじめに考えれば,そんなことにはなりません. ■ 大学の売り 一貫して大学教育のレベルは下がりました.もう手の施しようがないほど. だから私は「 大学教育を諦める 」ということを主張しているのですが,それでも完全崩壊するまでの時間稼ぎはしたいところです. 明日は参議院選挙だという話でした. 私の言う「大学教育の質を高める」ことを望む政治家はいません. 繰り返しになりますが,大学教育の質を本当に高めようとすれば,国民感覚から離れてしまうからです.票につながらないことは言わないのが人情です. この時点で絶望なのですが,比較的マシな政治家を選んだり,当選後に訴えかけるくらいしかないように思います. 私達の分野(?)には,事あるごとに用いる名台詞があります. 「諦めたらそこで試合終了だよ」 でも私,こう思うんです. 諦めたら試合終了だということは, 諦めたところからが次の試合開始ではないかと. 次の試合のためにすべきこと,そして態度が重要になってきます. ■ 井戸端スポーツ会議 part 2

鳥無き島の蝙蝠たち(9)蔦文也

「さわやかイレブン」「やまびこ打線」と言っても知らない人が多くなってきました. かつて,高校野球・甲子園大会を11人の部員で準優勝までしたチームがあったのです. 徳島県立池田高等学校・野球部です. 蔦文也はそのチームを率いた監督でした. 四国のスポーツ史としては伝説中の伝説です. ■ 蔦文也 (wikipedia) 当時の娯楽と言えば野球だったので,この四国・徳島の山奥にそんな名物チームがあるということは良く知られていたようです. 蔦文也については,私の父もよく話をしていました.父も野球をやっていましたので,池田高校の野球には興味があったのでしょう. そんな父の蔦文也に対する評価.「野球の指導は一流だが,大酒飲みの呑んだくれ」 どちらかと言うとネガティブな評価をしています. たしかにその通りです. ちなみに,我が家は酒を飲みません. 酒を飲む人間を嫌う習性があります. だから私も実家ではお酒を一滴たりとも口にしたことがありません. そんな我が家ですから,蔦文也への評価は微妙なところです. おそらく,今あんな野球コーチがいたらマスコミが叩きまくっていることでしょう. まして,強豪チームですから尚の事. 呑んだくれコーチなのに良いチームを作るっていうのは,今の御時世受け入れられないのです. 酒を飲みながら「教育」とはけしからん.そんなところでしょう. ですが,私の恩師もゼミ中にビールをあおっていました. 勧められたので,私も飲んでいました. 4限目でしたから,3時くらいから教室でビール飲んでたってことですね. 部活には,ほろ酔い気分で向かっていました.そのほうが調子が良かったかもしれません. 別の先生の話によると,今から40年前,その先生の指導教官はゼミでウィスキーのグラスを片手にやっていたそうです. 酔ってきたところからが面白い話が聞けるということで,学生たちも特に問題視していなかったとのこと. 今では考えられませんが,そんな時代があったのです. 酒を飲んでダメになる奴がいます.大学教員もしかり. それはそうなのですが,お酒が入ったくらいが丁度いい授業になる場面があることもたしかです. 酒を飲んでダメになる奴は,酒を飲まなければいいだけのこと. だいたい,酒を飲みながら授業ができない人は,研究者と

東京終了のお知らせ

いよいよ始まった18歳選挙. よせばいいのに始まった18歳選挙. 私も過去,大学教員として学生たちと「18歳選挙」のことを議論することがあったので興味深く眺めている次第です. 何年か前から,初年次教育におけるレポート課題とかディベート・テーマとして使ってきたこともあります. 私個人の意見としては, 選挙権の年齢は引き下げてはいけないと思っています ので,今回から選挙のモラルや常識といったものが崩壊するであろうことを諦観しているわけでして. そして案の定,東京はこんな感じで選挙を広告していました. ■ 18歳選挙権 動画広告“TOHYO都”編 (東京都選挙管理委員会より:youtube) ■ 18歳選挙権 動画広告“TOHYO都第二弾”編 (東京都選挙管理委員会:youtube) もちろん批判するニュースもあります. ■ 東京都選管の18歳選挙権啓発アニメ「TOHYO都」に批判殺到「バカにしてる!」「税金をくだらないことに…」 (産経新聞2016.5.30) 動画内容について、インターネット上では「印象に残ることが大事」と擁護する書き込みもあるが、「バカにしている」「都民の税金ってくだらないことにばかり使われてるね」などと非難が多数を占めた。都選管にも電話やメールで批判が寄せられている。  都選管によると、参院選に向けた若者対象の啓発費は平成28年度で計約5千万円。今回の動画の制作費は単体で算出していないという。都選管は「内容よりも制度が変わることを知ってほしかった。興味を持ってもらえるよう気軽で親しげなアプローチをしたかった」と説明する。 「バカにしてる!」ですって? バカなんだから仕方ないでしょう.現に,賛否両論とのことですから,面白がってる人もいるわけです. 例えば,こんなの高知県で作ったらただじゃすまないですよ. 大阪だと・・,あやしいですね.あの街ならそのままスルーされる可能性があります. なんにせよ,私としましては, いかにも東京の若者にふさわしい動画 だと感心しました. 東京における選挙活動の本質をえぐり出している ,貴重な試みだと思います. やっぱりこの地域はダメですね.「掃き溜め」という表現がピッタリの街なのです. ■ 東京を諦める 東京都選挙管理委員会の人の言い訳,乃至,説明が

スーパーグローバル大学と国際テロリズム

バングラデシュで発生したテロで日本人が犠牲になったので,ネットではかなり大々的にニュースになっています. ■ バングラデシュ人質事件、安否不明の日本人7人全員の死亡確認 (ハンフィントンポスト2016.7.2) 今回の事件で犠牲になった方々にお悔やみ申し上げます. 我々大学人としてもかなり注視している出来事です. スーパーグローバル大学と銘打ってはじめたグローバリズム推進,もしくは国際化推進にとって留意しなければならないことだからです. こういうテロが起こるたび,留学斡旋企画を議論する場において, 「もし留学先でテロが起こったら,どういう対処をしなければいけないか事前に決めておかなければならないですよね」 という議題が持ち上がり,でも結局は大学ができることなんて何もないから, 「留学先で何か起こっても本学は責任とれませんよ」 という趣旨のことをやんわりと学生や保護者に示す書類作成に注力することになります. グローバリズム推進や国際化推進を掲げなければいけない手前,あの手この手で留学先を探しまわっているのですが, 日本人の留学最大の敵は「費用」です . 1ヶ月くらいの短期であっても,安くとも50万円はみなければいけません 実際,そんなところに行ける学生は裕福層か成績優秀層(奨学金対象者)に限られます. でも,文科省や世間からの要望は, より多くの学生に海外体験や留学経験を積ませ,たくさんのグローバル人材を輩出すること です. 文科省も素直に留学助成金を渡してくれればいいものを,意地悪なので「海外に目を向ける学生を育てる.すなわち, 留学投資にお金を惜しまない学生を育てることを大学に望む 」という態度でお金をケチってくるので,我々としては絶対に不可能なミッションに向けて最低の士気のなか頑張っている次第です. となると,人気が少ない国を開拓して安上がりな留学先として計上し,「本学では◯件の留学事業をやっていますよ」という規定事実づくりに精を出すことになります.どうしてもそうなるんです. そしてそんなところは案の定,テロや災害,暴力・強姦事件などが多発するので,留学先を斡旋している手前,大学として留学生を送り出す「態度」をどのようにするか悩むという繰り返し. なんともやるせない. バカバカしいというのが本音ですが,これは口が

満員電車とノイズキャンセリングヘッドホン(イヤホン)

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私,本務校には徒歩か自転車でのんびり通っているのですが,非常勤講師先の大学には電車で通っています. 1限目の授業を担当しているところが都心でして,東京名物・通勤ラッシュと重なります. 土佐国の山奥で生まれ育った私は,この地獄のような通勤ラッシュに耐えられず,今では早朝通勤に変えました.そんな話を以前したこともあります. ■ 満員電車と宣教:苦行の日々なのか? 早朝通勤に変えたとはいえ,電車は混んでいないわけではありません.立ち乗りになることもしばしば. 非常勤先の大学の近くにある喫茶店が開店するのが7時30分からなので,それに合わせて行くことになるからです.目下,7時開店の静かで朝食の美味しいお店がないか探索中. そのようなわけですから,ぎゅうぎゅう詰めの電車は避けているものの,ストレスフルな電車通勤をしばらく続けていました. ですが,どうしてもこの電車通勤のストレスを軽減したいと思い,いろいろ考えた末に先月から「ノイズキャンセリング機能」がついたイヤホンを導入しています. Bose ノイズキャンセリングイヤホン QuietComfort 20 イヤホンとしては結構高く感じますが,ノイズキャンセリングヘッドホンと言われるものの効果を知っていましたので,この際,思い切って購入したんです. 私の恩師がヘッドホンタイプのBose QuietComfortを使っていました. こういうやつです↓ 試しに使わせてもらったことがあるのですが,見事に騒音が軽減されることに感動. いつか買いたいなぁ,と思っていたところでした. イヤホンですから,どこまでノイズキャンセリング機能が働くのか不安でしたが,まったく問題ありませんでした. むしろ,ヘッドホンタイプでは通勤には使いにくいのでイヤホンで正解です. (私は人前・街中でヘッドホンをかけることに抵抗があります) 実は以前(10年くらい前),ソニー製のノイズキャンセリングイヤホンを使っていたことがあります. 当時のノイズキャンセリング機能付きイヤホンは性能があまり高くなく,やっぱりBoseのヘッドホンタイプとは比べものにならないのだな,とガッカリしたものです. ですが,今回購入したBose製のものはそれとは性能が段違い.しっかりノイズキャンセリングしてくれます. イヤ

続々・大学の売り

これまで, ■ 大学の売り ■ 続・大学の売り というタイトルで書いてきましたが,結局,「大学の売りとは何か」を書かずじまいです. タイトルをつけて書き始めてみたものの,つまりは「大学の売りなんてない」ということに落ち着いてしまうからです. それでも大学教職員のなかには,「本学の売りとはなんだろうか? 強みはなんだろうか?」と考えている人たちがいます. たいていの場合,彼らは嫌々やっています. でも,中には本気で・・,なんだったら楽しんで考えている人がいます. 「本学の顧客ニーズをマーケティングするのだ」とか言っちゃって, 気分はすっかりマーケターです .負ぁけたーじゃないですよ,ノリノリで勝ちにいってます. どこの大学にも,そんな教員がいます.「危ない大学」ほどたくさんいます. 詳細は■ こんな大学の教員は危ない part 1 をどうぞ. 大学が危なくなってくると,「大学のマーケター」が跋扈をはじめるんです. 最近人気の資格・免許とか,偏差値45〜50の大学卒業生の平均的就職先とか,昨年の入学者のトレンドとか.そんなのを分析するのが好きな人です. こういう人は,普通の大学だったら「痛い奴」で済まされます. ところが,危ない大学では厭世的な空気が大学全体に漂っているので,こういう奴の頭をハリセンでペシッって叩く人がいないんです.ピコピコハンマーでも構いません.つまりは「お前,ばっかじゃねーの」っていう態度をあからさまに,且つ,静かにとる人がいなくなるのです. 元来,大学のマーケターは小者で小心者です. 自分の大学教員としての実力にコンプレックスを持っていますし,実際ホントに無能だったりする. 大学教育の理念もないし,使命感や責任感も持ち合わせていません. そんな連中が,そんな連中こそが「大学のマーケター」になろうとします. その一方で,普通の大学には「大学教育とはかくあるべし」とマフィアのボスみたいな態度で睨みをきかせる先生がいますので,小心者である大学のマーケターが蔓延ることはありません. しかし,危ない大学では大学のマーケターを小馬鹿にする人がいないもんですから,ただでさえお調子者なこの連中は,こういうところにしか取り柄を見出だせないという開放感もあってか,通常の3倍元気に活動しています. 我が世の春がきたぁ~