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スキーとバスと大学と

もう話題としては古めになってきていますが,スキーバス転落事故というのがありました.
スキー場までのバスが価格競争に曝され,その結果不十分な体制で運行していたために発生した事故だということでニュースでも取り上げられている次第です.

「 格安スキーバス = 大学生 」
というのがありますが,まさにそれが如実に示された事故でもあります.
このニュースが出た時,思わず「うちの学生が乗ってるんじゃ・・・」と考えたほどです.

思い出せば私が学生の頃も,大学のスキー実習が「現地集合」だったので,その経路を友人たちと「いかに安く済ませるか」と相談しておりました.
何人かでまとまって依頼すれば,現地宿泊所まで楽に安く行けるジャンボタクシー業者があるという情報を手に入れ,皆で頑張って頭数を募って(そして増え過ぎて数を減らすのに苦心して)いたのも懐かしい想い出です.

今回の事故は,バスの価格競争が遠因であるということですが,その価格競争の元になっていることとして「スキー客の減少」もあります.

かなり以前の記事になりますが,それを取り上げたことがあります.
スポーツ復活計画 さしあたってスキー

その記事でも示している図をもう一度載せておきます.
スキー(スノーボード)人口は着実に減少しており,10年前の半分にまで落ち込んでいます.この流れは現在も変わらず続いています.

上記の記事では,
「こうしたスキー(スノーボード)人口の減少を止めるためには,若者がスキー(スノーボード)に触れる機会を増やし,プライベートでも滑りに来ようと思わせる仕掛けがなければいけない」
という趣旨を述べました.

今回,これと似たような考え方でスキー客増加を考えているWEB記事を見つけました.
以下のサイトです.
今,スキー場がスゴイことになっていた
曰く,「19歳はリフト券無料」という作戦をたてたということです.
この作戦には私も賛同するところがありますが,あまり無理しないように・・・,というところでもあります.

やはり,学校や大学における「スキー実習」などの機会に,若者に対してウインタースポーツの魅力を伝えることが大事だと思うのです.
長い目で見れば,こうしたところへの投資は後々響いてくれるはずです.


ところで,過酷な労働環境における「バス」ということですが,これは我々大学人も無縁ではありません.
話は一気に低俗になりますが,そんな大学における「バス」の話もちょっと前にしたことがあります.
危ない大学におけるバスの想ひ出

スキーバスだけじゃなく,大学バスもそのうち似たような事故が起こるのではないかと心配です(これはマジで心配です).
なんせ,大学教員がバスを運転しているところというのは,彼らにしてみたら一般的な教育・研究・事務業務にプラスして「バス業務」があるわけでして,中には長距離運転をしている人もいます.そしてそれは当然のことながら「良好なコンディションで運転」なんてしてるわけないからです.

もし自分とこのご子息ご息女から,
「うちの大学の先生,バスを運転してるんだよぉ」
なんて話を聞きつけたら,ぜひとも何かのアクションを起こしたほうが良いでしょう.


命は大事ですから.