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こういうのも大学教員に教えてもらった方がいい

先日,ゼミの学生と一緒にゼミ飲み会を開きました.
今年は男子学生ばかりなので,比較的気楽に飲んでいられます.酔って騒ぐ面倒な奴もいないし.

そこで彼らにも言ったのが,
「旨い物,旨い酒がなんたるかを知っとけ.それが学士の資格の一つだ」
というものです.

私もそうでしたけど,学生というのは「安い・多い・不味い」ものしか食べていないものです.
今どきの学生なら尚の事です.



だからこそ,学生は教員を伴う飲み会の席では遠慮なく「良い物」を食べるべきなのです.
「いいかお前ら,普段食えないものを,ここぞとばかりに食うんだよ」
と・・・,まぁ,私が独身貴族をやってる身だから言える事かもしれないんですけどね.
ですが,私も学生時代はゼミの先生に旨いものとは何か? を教えてもらったわけですので,次は私が振る舞う番だと思ってやっています.

今でも思い出します.恩師の言葉,
「君らは本当に旨いものを知らないからそんなこと言うんだ.それは教養がないということだ」

そんなに旨いものを知らないと言い切るなら,旨いものを食わせてくれよと思っていたら,本当に旨いものを飲み食いさせてもらいまして.
実際,それで「あぁ~,ホントに旨いものってこういうんだぁ」とね.
んで,それはやっぱり「教養」だと,今となっては実感します.

いろいろあるんですが,やっぱりワインとそのツマミについては勉強になりました.そこら辺で売ってるチーズじゃダメなんですね,みたいな.あと飲み方のウンチクとか.
以来,適当なものを飲み食いしちゃいけない・・,というか,それなりのものじゃないと満足できなくなりました.

だからと言って私もワインに入れ込んでいるわけじゃなくて,そこは師とは別の道を歩むのも良いかなと思い,ここ3〜4年,私はずっとウイスキーです.
あれってあれですね.ウイスキーって残念ながら味と価格が比例しますよね.
だけど,一度上質なものを口に入れてしまうと,残念なことに元に戻れないんですよ.
ドリップコーヒーをはじめたら,インスタントに戻れないのと一緒です.
店なんかに行って,適当に頼んじゃうと苦労します.

こういうことは大学卒業生という(一応の)「エリート」には伝えておかねば.
彼らを上質なものを選択する人間にするのが,我々の使命でもある,そう思います.
これって実はアカデミックな思考と関係がある「嗜好」ではないかと.

今勤めてる大学は関東地域ということもありますので,私のゼミの最終課題は「ホッピーは不味い」と感じたら合格というものにしようと思います.

さて,その日の飲み会も後半に入り,
「次っ,日本酒!」
って言ったら,
「(えぇー・・)
って反応でした.日本酒はキツいものだという認識なのでしょう.彼らと同じ歳の頃は私もそうだったしね.
だから純米大吟醸を飲ましてやりました.
そしたら,
「やばい!めちゃめちゃうまいッス!」
ってね.
「だろぉー?」
と,こちらもいい気分.

そしたら彼ら,調子にのってガブガブ飲み始めたので,悪酔いする前にストップ.
これで次は友達や彼女の前でドヤ顔できるはずです.

今度は「響12年」とその他のウイスキーとの違いを比較検討する演習にします.