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エクセルだけで統計処理する卒論・ゼミ論用アンケート調査のオススメ方法 part2

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エクセルだけで統計処理する卒論・ゼミ論用アンケート調査の,ちょっと上級編 前回の, ■ エクセルだけで統計処理する卒論・ゼミ論用アンケート調査のオススメ方 part1 の続編です. 基本的なところは前回書いていますので,そちらも合わせてご覧ください. では,さっそく続きです. 以下の様なアンケート調査をしたがる人が多いので,その留意点. 5)その人が思う「程度」を質問したいとき 分析の仕方によっては問題ないのですが,以下の様なケースは問題です.指導教員がちゃんとした先生だったら怒られます. どういうケースかというと,例えばこういう質問用紙を作って, で,それを以下のようにエクセルに入力して, 「どうやって分析しようかなぁ.あっ,そうだ」ということで, と,このように平均値を出して, 「この試食料理の評価点は,2.7ポイントだ.まぁまぁと言ったところかな」 「そうだ,この点数を別の試食料理と比較しよう.t検定が使えるじゃないか」 という分析をしてしまうことです. ダメです. こういうの,非常に多いので気をつけてください. いい加減な指導教員なら「なるほど」と言って済ますのですが,たいてい大目玉を食らうので注意が必要です. この質問方法の場合だと平均値をとったり,その値を比較したりはできません. 「非常に美味しい」がX人, 「具材が変われば」がY人, 「そもそも・・」がZ人でしたぁ, っていうような分析しかできないんですよ. では,平均値をとりたい場合,どうすればいいのか. 平均値を出すアンケート調査の方法はこれ↓ 質問用紙はこのようにします. こういう聞き方であれば,あとでそれの平均値や標準偏差をとることができます. これを「順序尺度」といいますが,まぁこれは覚えてなくても分析はできます. 「もうちょっと詳しく聞きたい」というのであれば,例えば, こんなような感じにして,いろいろ工夫できます. 「1〜5の5段階じゃなきゃダメなのか?」 というところでしょうが,別に3段階でも10段階でも構いません. そこらへんを考慮し

エクセルだけで統計処理する卒論・ゼミ論用アンケート調査のオススメ方法 part1

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簡単なアンケート調査をやって卒業論文とかゼミ論文に持ち込みたいと考えている4年生は多いものです アンケート調査なら作るのも取るのも簡単だし,集計してグラフや表にして出せばOKだろう,などと浅はかにも企んでいることかと思います. ところが,そうした学生も12月近くになってから後悔するんです. 「先生,出来ました.こんなデータが出ましたよ」 って意気揚々と報告すると,指導教員から 「じゃあ,そのデータをちゃんと統計処理にかけてから解釈を論述してね」 って言われ, 「はて?統計処理ってなんぞ?データを統計処理にかけるって,どういう意味なのか分かりません」 という状況になり,ちょっとくらい悩んだフリはするものの,そのまま提出間際まで放ったらかしてギリギリになってからバタバタするも, 「やべぇ,明後日が提出締切なのにコンビニのバイトが詰まっててパソコンの前に座る時間が無いぞぉ」 というパターンが日本中,いえ世界中の大学で繰り広げられているわけです. 今回の記事では,統計処理をエクセルだけでやるというニッチなものではなく, 「きっちり統計処理しなければいけないのに,残念ながら社会的重要度は低いアンケート調査」 つまり, 卒論やゼミ論用のアンケート調査を作成する上であらかじめ知っておいたほうが良いこと をご紹介しておきます. 断っておきますが, ここで紹介するのは「統計処理が簡単になるアンケート」であって,「意義深い情報を得るためのアンケート」ではありません. 意義深い情報を得るアンケートを作成したのであれば,指導教員やアンケート調査をよく知っている人と事前にみっちり相談しながら進めてください. 往々にして学生は「パソコンは持ってるけど,統計処理ソフトは大学に行かないと使えない」ということでしょう. ですので, コンビニのバイト中でも隙を見つけて待機室で統計処理できることを前提としたアンケート にしています. ※その様子をTwitterで流したりしないようにしましょうね.       なお,エクセルでのアンケート結果の統計処理方法については, ■ エクセルExcelでΧ二乗検定を ■ エクセルExcelでΧ二乗検定を part2 ■ エクセルExcelでΧ二乗検

危ない大学に奉職してしまったとき「新学部・学科名の候補を出せと言われたとき対策」

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長いタイトルになりましたが,そういうことです. 大学が奇妙奇天烈摩訶不思議な学部学科名をつけるようになって久しいのですが,その動きは最近さらに加速しています. 例えば◯◯・・,などと書くといろいろ問題があるかもしれないので書きません. ご了承ください. 大学がへんてこりんな学部学科名をつける理由としては,真っ当な人であれば「へんてこりんな名前だなぁ」と思うやつであっても,一部,いえ,結構な数の人たちが「わぁ〜,なんだか凄そう!」って思ってくれることを期待してのことです. 「わぁ〜,なんだか凄そう!」って思ってほしい人というのは,もちろん高校生とその親です. 「名は体を表す」などともっともらしい事を言って,「だから学部学科の理念を端的に示す名前にしよう」ということで自分に言い訳,乃至,自己暗示をかけてる場合と. もっと言えば「最近の流行にノリましょう」という自殺願望を押さえ込んだ “ノリ” でつけている場合もあるのでしょう. 深層心理に潜む本音としては,学部学科名なんて何でもいいから学生を確保したい,背に腹は代えられない,学生募集につながればいい,名前がバカっぽくても中身が伴えばOKじゃん,じゃぁ〜ん. というところだと考えられます.     そんなわけで,不思議な学部学科名が流行する動機は次の3点に収斂されると思われます. 1)高校生が興味をひくものにしたい(学生募集対策) 2)社会の要望にちゃんと応えている姿勢を見せたい(いちゃもん対策) 3)文部科学省が喜びそうなものにしたい(朝貢) つまり,「お上と客と世間」を気にしているわけです. ここ最近の傾向としましては, 「スポーツ」「福祉」「心理」「ビジネス」「人間」「総合」「コミニュケーション」「国際」「栄養」「環境」「情報」「健康」 なんてものが増加傾向だったかと思います.これは現在進行形のものも含まれているでしょう. 今回は,今後増加するであろう学部学科名の候補を取り上げてみました. それはつまり,現在の「お上と客と世間」の様相を反映しているわけです. なるだけ「今後増加する名称」を選定しているつもりですが,もう既に学部学科名として採用されていたり,(学部学科まで出世していなくとも)コース名・専攻名として存在しているものもあるかと思います(調べるの