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Peak Height Velosity (PHV) 成長速度曲線

スキャモンの発育曲線は重量の増減を基にした発育発達のグラフですが,身長の伸び具合で作成したグラフとしては成長速度曲線が知られています.

今回は,この成長速度曲線のスライド用画像を用意しました.
とある著名な生理学のテキスト「G生理学」からトレースして作成しています.

0歳から20歳までの期間の身長の伸びを示したものもありますが,第二次性徴にあたる部分をピックアップしたものが有名かもしれません.

特にこの部分を切り出して示して「Peak Height Velosity: PHV」と紹介することが多いですね.

山の一番高いところが「PHV」です

PHVは男子よりも女子の方が早く訪れます.


グラフからも読み取れるように,ちょうど小学校高学年から中学生くらいに女子は成長速度のピークを迎えます.

一方,男子は高校生になるころに成長速度がピークになるという具合です.

私も小学校の頃,ずっと自分よりも背が低いと信じていた女子たちに,あれよあれよと言う間に抜き去られてショックを受けたことを記憶しています.

スキャモンの発育曲線と同様,これが分かったからといって何かが出来るようになるわけではないのですが,スポーツや体育をやる者としての教養です.

スポーツや体育の生理学では必ずと言っていいほど出てくる有名なグラフですよね.


ちなみに,PHVの現れる時期に個人差はありますが(男子でも早い年齢でピークが現れたり,女子でも遅くピークが現れたり),その「山の形」には個人差が現れにくい(山の形が細くなったり広くなったり,ピークが2回現れたりすることはない)とされています.

ようするに,牛乳飲んだり運動したりしても,身長の伸び方は変わらないのです.
変わるとすれば,極度の栄養失調や身体拘束などにより,成長が阻害された場合です.
そんな人,現代社会ではほぼ存在しませんけど.

PHVを過ぎたら,身長の伸びは必ず停滞します.
ときどき「身長が伸びる方法」などがネット記事にあったりしますけど,あれは完全なデタラメですので注意してください.

これについて発表資料とかレポートを作成したいときに,このグラフをコピペしてください.
自分で文字を入れ直したい,もしくはアルファベットにしたい場合用に,文字を消したものも用意しています.




ご利用はご自由にしていただいて結構です.