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大学やめます

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ちょっと前から【自己紹介】のところに書いてあった,「近々,重大発表を予定している」について,発表します. タイトルにあるように, 私,今いる大学を辞めることになりました. 関係ない人にとっては関係ない話であることは当たり前ですが,関係のあった人にとっては関係のある話でして.     そんなわけで,来年4月からは「関西在住の大学教員」ではなくなります. 【自己紹介】の大幅な変更が必要です. 今しがた,学科長に退職願を持ってご挨拶. そしたら「学長に渡して」ということで,学長に提出. こういうのの手順て,はっきりあるわけではないので出たこと勝負です. 「あのぉ,退職願を出したい時は,この大学ではどういうふうにすればいいですかぁ?」 なんて聞けないですからね. 「退職願」って封筒に書いた時,けっこうドキドキします. ところで,中身はどうしよう.と思っていたら,学内提出用書類の書式に「退職願」ってのがあるようで,それに書いて入れときました. 時期が時期だしなぁ. 後任人事が大変なんだろうなぁ. 変な罪悪感もあったりします. まぁ,これからは一緒に,お酒飲んだり,フットサルやったり,無意味な行為を楽しんだりする方々がだいぶ少なくなりそうですね. そうは言っても,国内にはいますので,またどこかで同窓会めいた会を開きましょう. 詳細は直接お会いして話しますので,変な話として広めないようにお願いします. 「女子学生に手を出しちゃった」とか「研究費を横領してた」とか,この私に限って,そういうことはありませんので. この度の私の異動には以下の記事の内容が少なからず関係はしておりまして,こういう背景があったので異動するというのもあったりします. ■ 反・大学改革論 ■ 反・大学改革論2(学生からの評価アンケート) ■ 反・大学改革論3(学生はお客様じゃない) ■ 反・大学改革論4(喜んでる教員) ■ 大学について ■ 大学について2 異動を決心し,佳境に入った下半期における一教員の「ぼやき」,否,「叫び」です. あと,大学教員になるための方法をバージョンアップしようと思います. 今年の転職活動で得たことがいろいろありますので. ちなみに,とにかくどこかの大学に引っかかりたい,という

危ない大学でもちゃんと卒論を書きたいとき

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そろそろ卒業論文やゼミ論の提出締切が近づいている頃かと思います. でも,ぜんぜん書けていないどころか,テーマすら決まっていないという学生もいるのではないでしょうか. 結構焦ってくる時期です. 「“近づいている” とかじゃなくって,もう目の前なんです」 という人は, ■ 【やってはいけない】卒論・ゼミ論を1日で書く方法 に手を出しかねません. が,タイトルにあるように「やってはいけない」わけで,“バレたら” マズイのでやってはいけませんよ. 私はしっかりと忠告しておきます. Amazon広告                             自分の大学が危ない(ブラックな)大学であった場合,まともに論文を書けないまま卒業という悲劇も予測されます. 今回は,そうした卒論にまつわる悲劇を少しマシにする方法をご紹介しましょう. この記事では,今の時期(12月)からでも間に合う内容に絞っています. ブラック大学ではない学生にとっても,きっと参考になるはずです. ※ブラック大学とは何か? という点については, ■ こんなホームページの大学は危ない ■ こんな挙動の教員がいる大学は危ない を参照してください. 具体的な取り組みに進む前に,この記事を見つけた学生諸君に知っておいてほしいことがあります. 前回の,ブラックな大学でも少しはマシな大学生活をおくる方法 ■ 危ない大学に入学してしまったとき でも取り上げましたが,こういうことは,まず学生側の心構えが重要な要素になってきます. 卒論をしっかりと書けるようになることは,大学を卒業する上で非常に大切なことです.だから卒業論文というのです. しかし,ブラックな大学では卒論・ゼミ論をしっかりと指導する教員はいません. そもそも,「論文」を指導できない教員がいます.結構います. そういう教員は,本人が学問や研究ができないし,究極的には,論文なんて書いたことがないという場合もあります. 今まで面倒見の良い先生だと思っていたのに,卒論になって急に放任になった.という場合で発覚するパターンです. 自分が書けないものを,人に指導することはできません. 「書けるけど書かない」,ではなく,ホントに書けない教員のことですよ.お間違えないように. 指導できないとかじゃな

危ない大学に入学してしまったとき

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これまで,危ない(ブラックな)大学がどのような特徴を有しているのか述べてきました. ■ こんなホームページの大学は危ない ■ こんな挙動の教員がいる大学は危ない 巷にも「危ない大学論」があります. しかし,この手の理屈が不親切なのは,では,そういった危ない大学に入学しちゃっていた場合,どうすればいいのか?が述べられていないことです.   そういうわけで,このブログでは「危ない大学に入学してしまったとき」にどうすればいいのか,どのような対策があるのかを紹介します. まず,最も効果的な対処としては「転学」です. しかし,「それができるんなら苦労はしない」「今更じゃないですか?」というところでしょうから,そういった人達に向けた提案です. コンセプトとしては, ブラック大学とはいえ,それでも大学らしい学びを得てやろう といったところです. 腐っても大学. カラカラに乾いた雑巾に見えても,思いっきり絞れば水滴の一つや二つが落ちてくるものです. その貴重な水滴を拾うための方法を以下に示しましょう. まずは,学生である,あなた自身の心構えから. 1.先生に教えてもらおうと思うな 2.積極的に質問する 3.とにかく本を読め 4.まずは自分一人で考える習慣を持て 特に2〜4については,事あるごとに私も学生に向けて説くことです. 「問う,読む,考える」が大学での学びの基本です. さすがに1を堂々と説くことはありませんでしたが,ついに先日,多くの学生を前に封切りしてしまいました. ※というのも,私のところの大学も若干のブラックが入っている大学ですので,学生の将来を考えると我慢できず... どんな大学であっても通じることですが,ことブラック大学ですと,上記の4項目が徹底されていませんし,徹底どころか排除しようとすらされています. なぜなら,この4項目の逆のことをすればアホは(..,オッと失礼),知的水準の低い学生は喜びますので,それに騙された人達が入学してくれるという寸法です. つまり, 1.教えてもらえる 2.答えを先取り 3.読まなくてもいい 4.簡単にわかる そんな大学,ありえないでしょう? ゆえに,まっとうな大学教育を得たい学生は,まずは自分自身に先に紹介した4項目を擦り込んでください.話はそれから

こんな挙動の教員がいる大学は危ない

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前回の記事では,ホームページから大学の危険度を判別する方法を紹介しました. ■ こんなホームページの大学は危ない 今回は,そういった大学を「教員」を通して判別できないか思案したものです. 当然,普通(むしろ優秀)な教員にも関わらず,以下にあてはまる場合もありますが,それはそれ. あくまで参考程度にお願いします.   「こんな挙動の教員・・・」ということですが,いわゆる「挙動不審」という意味ではありません.あくまで「振る舞い」「行動」としての挙動であります. 大学教員なのに,こんなことをしている教員が “多数いる” 大学は先が無いと考えてよいでしょう. 誤解してほしくないのは,教員本人は至って良心的な場合もありますが,大学としての状況が “そのような挙動” を生んでいることが多々あります. 嫌々ながらにも,やらねばならぬ状況というものがある.これまでにも,そういう大学の先生をいろいろ見てきました. 以下のような教員は,どの大学にも極少数は生息しているものですが,その数が多い場合は危険な大学です. だいたい10名当たりに1名くらいは,以下のような教員がいても良いのかもしれません. ところが,5名当たりに1名くらいになってくると,だいぶ黄色信号です. 場合によっては,過半数を以下のような教員が占める大学もあります. そうなるとブラック大学を通り過ぎて,もはや大学ではありません. 今回は,大学生に向けて書いております. 自分とこの大学については,内部にいたら分からないものです. これから大学を目指している高校生が,先輩の大学生に聞いてみるのもいいかもしれません.ブラック大学を判別できるかもしれませんね. 自分とこの大学の先生,以下のような人が多くないですか? では, チェックリストは以下のようなものです. (1) 就職斡旋が積極的 (2) やたら「実践!」「現場!」と叫んでる (3) 「コミュニケーション能力」をつけさせようとしている (4) オープンキャンパスによく出る (5) 高校訪問(営業)によく行く (6) バスを運転している (7) 学生寮の巡回に出ている (8) 1〜2年生の学生にウケが良い (1) 就職斡旋が積極的 前回の記事でも紹介しましたが,弱い危ない大学ほど就職率を気

こんなホームページの大学は危ない

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いろいろと大学のことについて記事にしてきたのですが,もっと具体的に「目で見てわかる」大学論をしてみようと思います. ホームページ についてです. 心当たりのある大学のホームページを参照しながら楽しんでもらえたらと思います. 私も様々な大学の先生方とお話をする機会が増え,その内部情報なども知るようになりました. いろいろな大学を渡り歩いている先生からは,それぞれの大学でどのような事が行われているのか?どのような教育が為されているのか?とても興味深いお話をお聞きすることができます. 特に “ブラックな大学” のお話は刺激的です. そんなわけで今回は, 大学の内部状況をホームページから推察できないか? という,ある意味実践的な調査をお届けします.   これを論じるにあたって,【大学サイトランキング】なるものがあることを知りました. そういうサイトがあるようですので見てみましたが,結局,有名大学が上位にランクされているだけで,面白味に欠けます. ここで論じたいのは,有名大学ではなく中・小規模の大学でして,その中でも, 一見,普通そうな大学なんだけど,実は内部はドロドロでダーク... という,受験者,採用者にとって可能な限り避けたい大学を炙り出すことを目的としています. つまり,これまでの記事で紹介したような,「大学らしい教育」,「学問の探求」といったものを放棄,乃至,手を抜いている大学を推察?予測?推測?するものです. かなり主観的なものですが,判別率といいますか,感度には自信がありますので参考にしてみてください. 以下の項目に該当するものが多いホームページの大学は,ブラック大学とみてよいでしょう. ※当然,判別率と感度には個人差がありますので,ご了承ください. 特に「大学」というものを詳しく把握しようがない高校生やその保護者,高校教員の方々に向けて書いております. ※あと,同業者(大学人)であれば,「あー,それあるある!」ということで楽しめます. では,先に項目一覧です. ◆構成 (1) やたら派手 (2) 非常に見やすい (3) 入試情報がたくさんある (4) 教員紹介がない(非常に簡略) ◆使用写真 (1) 写真が多い (2) 学生がジャンプしている写真がある

大学について2

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前回はカール・ヤスパースが説いた大学論を取り上げました. ■ 大学について 今回は,ホセ・オルテガ・イ・ガセットによる大学論です. オルテガ 著『大学の使命』 . ヤスパースと同様,著者は 『大衆の反逆』 で有名な保守論者で,その件についてはまた別の機会にしたいと思います. 両者の大学論は比較されることも多いようですが(実際,『大学の使命』の付録として井上先生が論じている),今回は私なりに2人の大学論を解釈してみたいと思います. なかでも,大学教育がどのように為されるべきか?といったことに焦点をあててみましょう.     オルテガとヤスパースの大学論で,よく比較されるのは以下のことです. オルテガ = 教養教育,平均人の教育 ヤスパース = 研究教育,エリート教育 実際,本文中にこのような記述があります. オルテガは, 与えることも,要求することもできないものを,与えるふりをし,要求するふりをするがごとき制度は,虚偽の道徳を乱す制度である. それゆえに, われわれは平均学生から出発しなければならない. というのです. 一方のヤスパースは, 学生がおいそれとはついてこれないながら,しかしそこで向上しようとする労作を通じて追いかけてみようとする刺激を獲得するということは,教授学的に簡易化された万人に理解されやすいということよりも意味の有ることなのです. 真っ向から対立しているように見えますね. 2人が討論したら,喧嘩になるんじゃないかと思われますが,実際にヤスパースの大学観を受け継ぐドイツの大学人からは,オルテガの大学論について反論があったようです. ただ,ヤスパースも 「平均的な学生は切り捨てるべし」 「ついてこれる学生だけ教育すべし」 という主張をしているわけではないのです. ヤスパースは,上記の主張にこう続けます. 最優良の人々の標準が授業の進み具合を決定する時,平均人も,その力に従ってついてくるのです.全ての人が,誰も完全には充足させることのできない要求の下に活動することになるのです.精神的な地位に対する尊敬が,全ての人を向上させる推進力とならなくてはいけないのです. 大学教員をやっている者からすると,この考え方にはうなずけるんですけどね. 学生や一般の人からすれば,オル