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暗号解読


上巻ほどの面白さはなくなっていましたけど,それはどちらかというと私の側にこの本を読む熱がなくなってしまった面があるのでしょう.
サイモン・シン 著『暗号解読(下)』

以前この本を記事にしたのが3月のことです.
だいぶ経ちましたけど,やっと下巻に手をつけて読み終えました.
というか,時間かけるのが面倒なのでパーッと流し見たという方が適切かもしれません.

それより,この本を読んでいて思い出したのが岡嶋裕史 著『セキュリティはなぜ破られるのか』
本当に単に思い出しただけなので詳細なことを考えながら書いているわけではないですが,『暗号解読』で書かれていることをもっと具体的かつ日常的にしたような内容です.

中でもよく覚えていることが,「セキュリティは必ず破られるものである」,「“パスワード” という利用者にとって理不尽なシステム」,「セキュリティ突破は地味でアナログな作業」といったようなこと.

どんなことかというと,「セキュリティ」というのはそもそも,その気になればいつかは破られるものであり,なぜなら「セキュリティ」というのは価値のあるものを守ろうとする人の行為から成る営みであるからです.だから,セキュリティを高くするのはコンピュータでも金庫でもなく人の行動のとりかた次第なんだということだそうです.

その最たる例が,「パスワード」というシステム.
これだけ利用者に安全レベルを丸投げするシステムが最も普及している,というかこのシステムしか普及していないという事実を直視するべき.
覚えられるパスワードしか覚えられない(?),という文章になっていない状況でしかセキュリティを構成できない状態なのです.

故に,セキュリティを破ろうと思ったら高度なコンピュータの知識なんかではなく,ひらめきや地道な単純作業,そして盗撮カメラや手鏡を使ってパスワードを盗み取る作業が主になります.
もちろん,高度な仕掛けを使ってキーボードのタイピング箇所を記録したり,ネットに罠をはることもあるのでしょうが,なんといってもセキュリティ突破は地味でアナログな作業がメインになのだそうですよ.


最近,私の勤めている大学では新型インフルエンザが猛威を奮っています.
中には受講者の半数が倒れている授業もあるそうです.
なのにクラブ活動は続けているようです.

マスクを義務づけているクラブもあるようですが,肝心のクラブ活動中(つまり練習,トレーニング中)は外しているとのことです.
彼らマスクの意味知ってるの?バカなの?死ぬの?


非常勤講師をしている高校ではこの一週間,学級閉鎖で授業がなくなっています.学園祭などと重なったりもしていて,もう3週間近く生徒と会っていません.

ヒトの免疫(セキュリティ)を突破するのも簡単なようです.
私たちが出来ることと言えば,マスク使う前に消毒を徹底することでしょう.
所詮 他人は信用できないのですから,自分だけでも感染しないように心がけることが大事です.